社労士業務自動化・最適化
概要
社労士事務所の業務最適化。当該社労士事務所では自社並びにクライアントともにSaaSを導入し活用しております。業務最適化により労働時間の適正化、手作業からの解放が実現しました。その結果、属人化の排除やクライアント数拡大への適応、人員配置の適正化といった経営課題の解決を提供しております。
社労士事務所が抱える課題
- 手作業による非効率な定型作業に時間を取られている
- 業務量に圧迫され従業員の労働時間が長時間になりがち
- 人手によるミスとリカバリの発生
- 業務が属人化している
- 特定のPCにセンシティブな情報が保管され、漏洩するリスクを抱えている
- 特定のOSに依存した作業が発生している
- 社内資源に無駄が生じている
- リソースが限られておりクライアント数を安易に増やせない
プロジェクトの流れ
①現状確認からの分析
- ヒアリング
- 課題の抽出、分析、整理
- 業務内容の把握
- 環境(リソース、ツールなど) の把握
- 現在の業務フローの可視化・整理(As-Is)
②解決方法の検討
- 現状数値と目標数値の確認
- 解決方法(既存ツールの活用or仕組み開発)の検討
③解決方法の提案
- 解決方法の提案
- 変更後の業務フローの可視化・整理(To-Be)
- 移行スケジュールの提案、調整
④解決方法の実装
- ツールの導入、設定
- 仕組み開発
⑤テスト
- テスト実施
- フィードバック、改善
⑥運用保守
- 実運用開始
- フィードバック、改善
⑦効果測定
- ヒアリング
- 導入効果の計測、数値化、確認
- 次のアクションプラン検討
本プロジェクトの成果
給与計算業務フローの最適化・公文書自動化・給与データ集計・アカウント一括変更等を行い、プロジェクト全体として以下のような成果を出しました。
- 事務所員に「作業は人がすべきものだ」から「人がすべき作業だけではない」という意識変革を起こした
- 事務所員に「人がやるから間違える」を「機械にやらせれば間違えない」ということに気づきを与え、「自動化できるかも」という目線で仕事をする雰囲気に変革した
- 業務が切り出せるようになり社員とアルバイトの分業が成立、社員がより専門的な業務に従事できる時間が増えた
- 作業時間を削減したことで長時間労働が減り、事務所の労働環境が改善された
- 属人化が排除されたことで既存のリソースで対応できるクライアント数を増やすことができた
担当コンサルタントからのコメント
社労士事務所とのプロジェクトに関して
これはクライアント企業全般に言えることですが、現状を正しく把握し認識することを心がけています。認識齟齬が生じてしまうと、クライアントが欲しいものとは全く違ったものが出来上がってしまったり、後工程で見つかったズレによる手戻りが発生してしまうことがあるからです。そのためにはヒアリング、問題や状況の言語化・可視化を行いながら、お互いの認識をすり合わせることが重要で、この作業はとても意識しながら進めています。
事務所によって財務状況・リソース・環境が違うため、その事務所の現状をきちんと理解したうえで問題点を把握することは欠かせません。その際、手作業は特に細かく操作手順まで確認し、その手順による無駄・無理・ムラやミスの発生要因がないかを観察しており、現状把握の解像度は常に高いことを心がけています。
一方で、シンプルかつコストを抑えた費用対効果の良い仕組を導入することも意識しています。高額な高機能システムは複雑な仕組みを量産する場合があり、メンテナンスコストも増大します。また、シンプルでコストを抑えた仕組みを短期間で作り、PDCAサイクルのペースを速めた方がより現場に寄り添ったものが作れます。コストは社労士事務所の状況や課題によって異なりますが、クライアントの財務状況やリソースに負荷がかかりすぎるシステム投資は現実的な解決策ではないと考えています。